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職員への療育技術教育構想
〜「応用行動分析(ABA)」の学びの推進 〜

和光会グループの障がい福祉部門では、「応用行動分析学(ABA)」に基づいた療育支援理論の学びを推進します。
応用行動分析の手法は教育、医療、福祉、看護、リハビリテーションなど幅広い領域で成果を上げ、現在も現場での実践と研究が進んでいます。発達障害の子どもへの療育にも応用が進んでおり、さまざまな成果が報告されています。
現場で実践する中で、ご利用者の「お困りごと」を少しずつ解消し、一人ひとりが楽しく人生を歩むお手伝いを実現するだけでなく、岐阜県内での「応用行動分析学(ABA)」の普及啓発に貢献するために、職員が一丸となってともに「学び」を進めていきます。

応用行動分析学
通称「ABA」(Applied Behavior Analysis)とは

人間の行動を個人と環境の相互作用の枠組みの中で分析し、実社会の諸問題の 解決に応用していく理論と実践の体系のことです。
応用行動分析学の土台には、米国の心理学者スキナー(1904-1990)が創始した、行動分析学という学問が存在します。従来の心理学では、行動を起こす理由をその人自体、つまり個人に求めていたのに対し、行動分析学では人の行動や心の動きは、個人とそれを囲む環境との相互作用によって生じると考えました。
つまり、その人の気持ちや行動の原因を、周囲の環境との関係のなかで考えるというものです。

上村裕章先生による「ABA療育メソッド」

和光会グループは、障がい福祉に携わるスタッフに多くの学びの機会を用意しています。
米国でABAを学ばれ、国内外でABAの実践と教育、研究に精力的に取り組まれている上村裕章先生による「ABA療育メソッド」もその一つです。

<研修の様子>


1年に及ぶ研修の成果をプレゼン&テストで確認

2020年10月より1年間に及ぶ研修を受講したスタッフは、プレゼンテーション(以下、プレゼン)とテストを通して、理解度を確かめました。

プレゼンでは、上村先生に与えられた約20のテーマから、職員がそれぞれ1つずつテーマをピックアップし、わかりやすさや説明のスピード、時間配分などを意識して行いました。

プレゼン終了後は、参加者全員が「テーマを十分に理解しているか」「構成(順序)は適切か」など、評価シートを基に評価を行い、それぞれにフィードバックしました。

 

~スタッフの感想~

●言語聴覚士
1年間の研修を経て、よりABAを身近に感じるようになりました。日頃の訓練で、経験に基づいて無意識で行っていたアプローチの中には、ABAで裏打ちされた適切なアプローチだったケースが多くあったからです。ABAは、訓練はもちろん、自分の子育てにも使えると感じました。

●保育教諭
問題行動のあった園児をABAのフレームを通して分析したところ、問題行動の原因や園児の思いが浮かび上がり、行動理解につながりました。現在は、驚くほど落ち着いて、自分の言葉で思いを伝えられるようになりました。今後、こうした子どもの特性を小学校につなげ、学校現場でも理解を深められるように支援していきたいです。

 



機能的アセスメントについて

適切な行動を増やし、問題行動を減らすために、なぜ、その人がその行動をするのかを理解することが重要です。そのための方法、手段を学びました。

 

~スタッフの感想~

●保育教諭
今日は機能的アセスメントの内容を学びました。例を多く出してもらえることで、理解しやすく学びやすかったです。また、グループワークの中で、考えを出力しながら進めることもあり、学習の幅が広がりました。

●相談支援専門員
演習を通して、色々な職種の方とコミュニケーションを取って考えていけると色々な視点をもつことができるので、楽しく参加することが出来ました。

●言語聴覚士
演習が本格的になってきて、少し難しくなってきました。普段の仕事にスムーズに使っていけるように慣れていきたいと思います。



オペラント行動と強化子について

~スタッフの感想~

●言語聴覚士
先生の話はとても楽しく聞くことが出来ます。グループワークがたくさんあり、さらに理解を深めることが出来ます。

●児童発達支援管理責任者
「強化」にも正と負があることをを学びました。自分の好きな物を分類し、自分の強化子に何が多いのかもわかりました。

●社会福祉士
オペラント行動、正の強化、負の強化については難しかったですが、グループワークでの話し合いや先生の解説により「な~るほど!」と思うことが多く、今後も人の行動、自分の行動をしっかり見ていきたいと思いました。


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